Spotify以前の聴き方 | 個人ログ

2000年代後半から2010年代前半。雑誌、図書館、TSUTAYA、違法ダウンロード、Amazonの中古、無料配布、動画サイトなど、音源と情報に触れる手段が並立していた。

この状況は、ネットワーク通信で言うプル/プッシュとして整理できる。プルは受け手が要求して取りに行く形で、プッシュは選別されたものが受け手に届く形だ。当時は探索コストと取引コストが高く、入手の手間そのものが聴取行動を左右した。

違法ダウンロードでは、アルバム1枚に数時間かかることがあった。入手前に調べて候補を絞り、決めてから動くことが多かった。

雑誌はrockin’onを読んでいた。rockin’onは図書館で読めたが、ROCKIN’ON JAPANは図書館になく、立ち読みが中心だった。

その後はPitchforkを見るようになった。点数は0.0〜10.0で0.1刻み。Metallica『St. Anger』(2003)とWeezer『Raditude』(2009)は0.0だった。私にとって音楽雑誌はゲートキーピングとして機能していなかった。だから読まなくなった。代わりに、Pitchforkの点数がゲートキーピングとして機能した。

ニコニコ動画には、Pitchforkの点数や順位をまとめて視聴できる動画があった。順に聴いていく中で、The WeekndやKanyeに触れた。

CDはAmazonで中古を買うことが多かった。1円の中古CDも買っていた。海外版も買い、UKから届くのに2ヶ月くらいかかった。CDは海外版しか買っていなかった。日本盤は買わなかった。

入手した音源は、360 kbpsより低いことが多く、240 kbps前後が中心だった。Museを90 kbps前後で聴いていた記憶もある。

映像はニコニコ動画でMVやライブ映像を見ていた。NHK BSの古いポップスの映像を流す番組も録画して見ていた。YouTubeも使っていたが、当時は画質が低く、コンテンツも少なかった。

CDを借りてPCに取り込むこともあった。CCCDに当たることもあった。取り込み後に、曲名が入らない、アルバム名やアーティスト名が違う、表記ゆれが生じる、コンピ扱いで曲が散る、ディスク番号や曲順が崩れる、ジャケット画像が取れない、といった問題が頻発した。取り込み後の修正作業が前提になっていた。

生活圏ではTSUTAYAが行きやすい場所になかった。地元のCDショップには洋楽の棚がほぼなかった。

洋楽は図書館で借りていた。毎日通って2枚ずつ借り、PCに取り込んでいた。図書館の棚には当時の売れ筋があまり見当たらなかった。邦楽の棚も同様だった。

あるとき、祖母が音楽データを誤って削除した。CDから取り込んだものも含めて数万曲が消えた。その後、聴く対象がポップス中心ではなくなった。

2016年くらいから定額配信を使うようになった。推薦やプレイリストは避けて、聴くものは自分で選んでいる。プル寄りの運用だけは維持している。

※この文章の作成にはChatGPTの助けを借りた。